急性毒性
経口
GHS分類: 區(qū)分4 ラットのLD50値として、940 mg/kg (NTP TR461 (1997))、1,210 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 19 (2003)、NTP TR461 (1997)) との報告に基づき、區(qū)分4とした。
経皮
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
吸入:ガス
GHS分類: 分類できない GHSの定義における液體である。
吸入:蒸気
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
GHS分類: 區(qū)分外 ヒトにおいて軽度の皮膚刺激性との記述 (ACGIH (7th, 2001), DFGOT vol. 19 (2003)) 、及びサルやウサギを用いた皮膚刺激性試験において刺激性はないとの報告 (DFGOT vol. 19 (2003), NTP TR461 (1997)) から、區(qū)分外 (國連分類基準の區(qū)分3) とした。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
GHS分類: 區(qū)分2 本物質(zhì)は眼を刺激する。眼に入ると発赤を生じる、との記述 (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015)) から、區(qū)分2とした。
呼吸器感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、本物質(zhì)を含む溶剤を取り扱った4名の共同作業(yè)者がアレルギー性の接觸性皮膚炎を発癥し、パッチテストで確認後、本物質(zhì)を避けることにより回復(fù)したとの事例報告がある (HSDB (Access on June 2017))。
生殖細胞変異原性
GHS分類: 分類できない ガイダンスの改訂により區(qū)分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの骨髄細胞、末梢血を用いた小核試験で陰性 (IARC 77 (2000)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 19 (2003)、環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015))、in vitroでは、細菌の復(fù)帰突然変異試験、哺乳類培養(yǎng)細胞の小核試験、染色體異常試験、姉妹染色分體交換試験で陰性である (IARC 77 (2000)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 19 (2003)、環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015)、PATTY (6th, 2012))。
発がん性
GHS分類: 區(qū)分2 ラット及びマウスに2年間吸入ばく露した発がん性試験において、ラットでは雄には腫瘍性病変の増加はみられなかったが、雌では188 ppm以上で乳腺の線維腺腫の頻度増加、線維腺腫、腺腫とがんの合計頻度の増加、375 ppmで乳腺がんの頻度増加が認められた (NTP TR461 (1997))。マウスでは雌雄ともに375 ppm以上でハーダー腺の腺腫、がんの各頻度及びそれらの合計頻度の増加、雌の188及び750 ppmで肝細胞腺腫の頻度増加、肝細胞腺腫及びがんの合計頻度の増加がみられ、加えて雌雄の375 ppm以上に細気管支肺胞上皮の腫瘍 (腺腫とがんの単獨又は組合せによる頻度増加) も本物質(zhì)投與に関連した腫瘍として認められた (NTP TR461 (1997))。既存分類としては、IARCがグループ2Bに (IARC 77 (2000))、ACGIHがA3に (ACGIH (7th, 2001))、NTPがRに (NTP RoC (14th, 2016))、日本産業(yè)衛(wèi)生學(xué)會が第2群Bに (許容濃度の勧告 (2016); 2001年提案) それぞれ分類している。以上より區(qū)分2とした。
生殖毒性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、ラット又はマウスの13週間反復(fù)吸入ばく露試験において、ラット及びマウスの雄で活動精子の割合の有意な低下、雌マウスで性周期の有意な遅延がみられたとの報告がある (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015)、ACGIH (7th, 2001))。
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
更にイヌの単回経口投與試験で、非致死量の125 mg/kg (區(qū)分1相當(dāng)) 投與群では肝実質(zhì)の軽微な脂肪変性及び門脈領(lǐng)域での少數(shù)のリンパ球の検出などの変化に加えて48時間以內(nèi)に肝細胞の再生が認められ、致死量の200 mg/kg以上投與群では、死亡例の剖検で肝臓に浮腫、巣狀壊死、巨核細胞が認められたとの報告がある (NTP TR461 (1997))。以上より區(qū)分1 (肝臓)、區(qū)分2 (中樞神経系)、區(qū)分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。肝臓に関しては、死亡例の剖検所見は根拠としなかったが、イヌの非致死量でみられた影響が區(qū)分1範(fàn)囲の用量であることから區(qū)分1とした。
GHS分類: 區(qū)分1 (肝臓)、區(qū)分2 (中樞神経系)、區(qū)分3 (気道刺激性、麻酔作用) ウサギの単回経口投與試験において、區(qū)分2相當(dāng)の750 mg/kgで、衰弱、虛脫、不穏、協(xié)調(diào)運動低下の後に完全な運動失調(diào)を示し、死亡例の全てに肝障害 (浮腫、混濁腫脹、壊死) が認められたという報告がある (NTP TR461 (1997))。また、ウサギ及びモルモットの単回吸入ばく露試験では、不穏、軽微な気道の刺激、流涎、全身狀態(tài)の悪化と麻酔の兆候がみられた。ばく露時間が長くなるのに伴って、衰弱、運動失調(diào)、協(xié)調(diào)運動低下がみられ、しばしば周回運動、痙攣、単攣縮を示した。剖検の結(jié)果、全例で肝臓の浮腫と壊死が認められ、死亡例では全身の臓器と脳のうっ血、浮腫を伴う急性肺うっ血がみられた。この試験では30,000 ppm、30分~1時間 (4時間換算値: 10,606~15,000 ppm)、又は10,000 ppm、5時間 (4時間換算値: 11,180 ppm) で癥狀がみられており、この用量はガイダンスの區(qū)分2に相當(dāng)する (NTP TR461 (1997)、PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, (2001))。これらの実験動物での結(jié)果から、本物質(zhì)の吸入ばく露の主な癥狀は中樞神経系の抑制と軽微な気道刺激であると記載されている (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 19 (2003))。
特定標的臓器毒性(反復(fù)ばく露)
実験動物については、ラットを用いた蒸気による13週間吸入毒性試験 (6時間/日、5日/週) において、區(qū)分2のガイダンス値の範(fàn)囲內(nèi)である188 ppm (90日換算: 0.34 mg/L) 以上で、メトヘモグロビン増加、ヘモグロビン濃度?ヘマトクリット値の減少、375 ppm (90日換算: 0.68 mg/L) 以上で、骨髄の過形成、鼻腔で嗅上皮の変性、坐骨神経の変性、腰部脊髄の変性がみられている (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015)、NTP TR461 (1997))。マウスを用いた蒸気による13週間吸入毒性試験 (6時間/日、5日/週) において、區(qū)分1のガイダンス値の範(fàn)囲內(nèi)である 94 ppm (90日換算: 0.17 mg/L) 以上で、呼吸上皮の硝子滴沈著、區(qū)分2のガイダンス値の範(fàn)囲內(nèi)である 188 ppm (90日換算: 0.34 mg/L) 以上で、鼻腔で嗅上皮の変性、375 ppm (90日換算: 0.68 mg/L) 以上で、肝臓相対重量増加、活動精子の割合低下、性周期遅延がみられている (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015)、NTP TR461 (1997))。また、ラットを用いた15週間飲水投與試験において、區(qū)分2のガイダンス値の範(fàn)囲內(nèi)である0.1% (80 mg/kg/day) 以上で體重増加抑制、死亡、核の明瞭化を伴った肝細胞肥大がみられている (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 19 (2003)、PATTY (6th,2012))。 以上から、區(qū)分1 (呼吸器)、區(qū)分2 (血液系、神経系、肝臓) とした。
GHS分類: 區(qū)分1 (呼吸器)、區(qū)分2 (血液系、神経系、肝臓) ヒトについては、本物質(zhì)を含む接著剤の使用により重篤な末梢神経疾患を発癥した2例の癥例報告がある。本物質(zhì)の気中濃度は10~20 ppm(8 時間加重平均値12.75 ppm)であり、接著剤の90~95%を占めるシアノアクリル酸エチルの気中濃度は0.04~0.16 ppm(8 時間加重平均値0.09 ppm)であった。この他にも接著剤にはメタクリル酸メチルが5~10%の濃度(ただし、気中濃度は未測定)で含まれており、末梢神経疾患の原因物質(zhì)は特定できなかったが、本物質(zhì)のばく露が最も可能性の高い原因と考えられている (環(huán)境省リスク評価第13巻 (2015))。
吸引性呼吸器有害性
GHS分類: 分類できない データ不足のため分類できない。なお、HSDB (Access on June 2017) に収載された數(shù)値データ (粘性率: 0.614 mPa?s (25℃)、密度: 1.1371 g/cm3 (20℃)) より、動粘性率は0.54 mm2/sec (25/20℃) と算出される。