急性毒性
経口
【分類根拠】
(1)~(5)より、區(qū)分4とした。
【根拠データ】
(1)ラットのLD50:652 mg/kg(雄)(DFGOT vol. 10(1998))
(2)ラットのLD50:581 mg/kg(雌)(DFGOT vol. 10(1998))
(3)ラットのLD50:685 mg/kg(DFGOT vol. 10(1998))
(4)ラットのLD50:1,350 mg/kg(DFGOT vol. 10(1998))
(5)ラットのLD50:572 mg/kg(雌、雄)(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))
経皮
【分類根拠】
(1)より、區(qū)分4とした。
【根拠データ】
(1)ラットのLD50:1,900 mg/kg(DFGOT vol. 10(1998))
吸入:ガス
【分類根拠】
GHSの定義における液體である。
吸入:蒸気
【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
吸入:粉じん及びミスト
【分類根拠】
(1)より、區(qū)分4とした。新しい情報源の利用により、區(qū)分を変更した。なお、(1)の試験濃度1.48 mg/L(158 ppm)は飽和蒸気圧濃度(39.6 ppm)よりも高いため、ミストの基準(zhǔn)値を適用した。
【根拠データ】
(1)ラットの4時間吸入によるLC50:1.48 mg/L(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。
【參考データ等】
(2)ラットの吸入LC50:0.125 mg/L(ばく露時間不明)(DFGOT vol. 10(1998))。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】
(2)は區(qū)分外(國連分類基準(zhǔn)の區(qū)分3)に該當(dāng)する。(1)はパッチ除去後72時間後の情報は不明だが重度の刺激性があると判斷されており、區(qū)分2が妥當(dāng)と考えられる。(1)、(2)共に信頼性の高いデータであることから、有害性の強(qiáng)い區(qū)分2を採用した。
【根拠データ】
(1)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP準(zhǔn)拠、n=3)で4時間半閉塞適用したところ、パッチ除去後14日後の紅斑スコアは1.0、浮腫スコアは0.43であったことが報告されているがパッチ除去後72時間後までのスコアは報告されていない。試験報告書では、本物質(zhì)は重度の刺激性を有すると判斷されている(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。
(2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP準(zhǔn)拠、n=3)で4時間閉塞適用したところ、パッチ除去後の24時間、48時間、72時間で紅斑及び浮腫スコアが1前後であったが、15日後でも紅斑スコア1、浮腫スコア0であることが報告されている(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。
【參考データ等】
(3)EU CLPではSkin Irrit. 2に分類されている。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】
(1)より7日間の観察期間內(nèi)に刺激性が回復(fù)しなかったこと、並びに(2)に基づき、區(qū)分2Aとした。なお、(3)のデータもあるが、適用後72時間までの刺激性データが示されておらず、區(qū)分判斷に用いなかった。
【根拠データ】
(1)ウサギを用いた眼刺激性試験(16 CFR 1500.4(OECD TG405相當(dāng))、n=6)において、本物質(zhì)0.1 mLを適用後24、48及び72時間の平均スコア計算値は、角膜混濁:1、虹彩炎:0、結(jié)膜発赤:2、結(jié)膜浮腫:2となり、8日後にも結(jié)膜浮腫が4/6例で見られたとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018)、DFGOT vol. 10(1989))。
(2)ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質(zhì)は結(jié)膜に軽度の刺激性を有するとの報告がある(DFGOT vol. 10(1989))。
【參考データ等】
(3)ウサギを用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP準(zhǔn)拠、n=3)において、7日後には全例で刺激性が見られなかったとの報告があるが、適用72時間後までのスコアは示されていない(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。
呼吸器感作性
【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】
(1)より、區(qū)分1とした。(2)はDFGOTでも指摘されている通り、試験の詳細(xì)が不明なため、分類には用いなかった。新たな情報源の利用により區(qū)分を変更した。
【根拠データ】
(1)マウスを用いたLLNA試験(OECD TG429、GLP準(zhǔn)拠、n=5/群)の結(jié)果、本物質(zhì)1~10%溶液(アセトン/オリーブ油が4:1)を適用した結(jié)果、1、5、10%溶液それぞれでIS値は7.2、15.9、19.5と3を上回ったが、EC3値は算出できなかったとの報告がある(REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。
【參考データ等】
(2)実験動物(動物種不明)の皮膚に本物質(zhì)1%溶液を10回塗布し、感作後に1%溶液塗布で惹起した結(jié)果、中等度の陽性反応が60%で見られ、試験実施者は皮膚感作性ありと結(jié)論付けたとの報告がある(DFGOT vol. 10(1989))。
生殖細(xì)胞変異原性
【分類根拠】
In vivoのデータがなく、データ不足のため分類できない。
【根拠データ】
(1)In vitroでは、細(xì)菌を用いた2件の復(fù)帰突然変異試験で陽性の結(jié)果が得られている(DFGOT vol. 10(1989)、安衛(wèi)法変異原性試験結(jié)果(Accessed Dec. 2018))。
(2)哺乳類培養(yǎng)細(xì)胞を用いた遺伝子(hprt)突然変異試験で陽性の結(jié)果が得られている(DFGOT vol. 10(1989))。
(3)哺乳類培養(yǎng)細(xì)胞を用いた2件の染色體異常試験で陽性の結(jié)果が得られている(DFGOT vol. 10(1989)、安衛(wèi)法変異原性試験結(jié)果(Accessed Dec. 2018))。
発がん性
【分類根拠】
発がん性に関して、利用可能なヒトを?qū)澫螭趣筏繄蟾妞悉胜ぁ?br/>(1)、(2)より、1種のみだが経口および経皮の2経路で多臓器に悪性腫瘍の発生が認(rèn)められ、かつ投與期間が通常の2年間(104週間)よりも短い期間で腫瘍発生を生じたことも踏まえ、區(qū)分1Bとした。
【根拠データ】
(1)雌マウスに本物質(zhì)0.05~2 μLを2回/週で17.5週間強(qiáng)制経口投與し、14ヵ月後に腫瘍発生を調(diào)べた結(jié)果、0.05 μL以上の全投與群で前胃腫瘍(扁平上皮がん、上皮內(nèi)がん、多発性乳頭腫)および肺腫瘍(腺がん、腺腫)の増加、0.8 μL以上で悪性リンパ腫?胸腺腫の増加、2 μLで皮膚がん(扁平上皮がん、肉腫、腺がん)、乳がん、唾液腺がんの増加が認(rèn)められた。また、擔(dān)腫瘍動物の発生率に用量依存性が認(rèn)められた(DFGOT vol. 10(1998)、REACH登録情報(Accessed Dec. 2018))。
(2)雌マウスにベンゼンに溶解した本物質(zhì)5 μLを2回/週で30週間経皮適用し、試験開始9ヵ月後に腫瘍発生を調(diào)べた結(jié)果、投與群の82%(18/22例)に腫瘍発生がみられ、悪性腫瘍16例、良性腫瘍2例と悪性腫瘍が大部分を占めた。部位別には転移性を含めた皮膚腫瘍、肺、食道、胃などに腫瘍発生が認(rèn)められた(DFGOT vol. 10(1998))。
【參考データ等】
(3)EU CLPではCarc. 1Bに分類されている。その他の國內(nèi)外の分類機(jī)関による既存分類はない。
生殖毒性
【分類根拠】
(1)から精巣および精子への有害影響が示されるが、受精能に関するデータはない。また、(2)の吸入ばく露による発生毒性試験では、母動物毒性が明らかな用量で胎児への発生影響が生じているが、いずれも軽微な影響(胎児の體重低値、骨格変異、骨化遅延)に限定されたため、ガイダンスに従い分類根拠としない。以上、既知見からは區(qū)分を付與すべき明確な根拠は得られず、分類できないとした。なお、(3)のようにEUではRepr. 2に分類されているが、分類根拠は明らかではない。
【根拠データ】
(1)ラットの90日間経口投與試験およびラットの30日間吸入ばく露試験試験において、精巣や精子への影響(精巣萎縮?精巣のサイズ減少?精子無形性癥)がみられた(DFGOT vol. 10(1989))。
(2)妊娠ラットの妊娠6~19日に最高25 mg/m3で吸入ばく露した結(jié)果、25 mg/m3 の投與では母動物に體重増加抑制、摂餌量減少がみられたが、胎児には胎児體重の減少、頸肋、および胸骨の不完全骨化がみられただけであった(DFGOT vol. 10(1989))。
【參考データ等】
(3)EU CLPではRepr. 2に分類されている。