急性毒性
経口
ラットLD50値 7,120 mg/kg(雄)、7,236 mg/kg(雌)、7,954 mg/kg(雌雄)(いずれもSIDS(2010))、300-2,000 mg/kg(雌)(SIDS(2010)、厚労省既存化學物質(zhì)毒性データベース(Access on July 2013)に基づき、最も多くのデータが該當する?yún)^(qū)分外とした。
経皮
ウサギLD50値 約3,880 mg/kg(雄)、約3,259 mg/kg(雌)(SIDS(2010))に基づき、區(qū)分外とした。
吸入: ガス
GHSの定義における液體である。
吸入: 蒸気
ラットの4時間LC50値 2,773 ppmV(雌雄))(SIDS(2010))に基づき、區(qū)分4とした。なお、LC50が飽和蒸気圧濃度(20,263 ppmV)の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとして ppmVを単位とする基準値を適用した。
吸入: 粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
データ不足のため分類できない。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
SIDS(2010)では、ウサギに未希釈の本物質(zhì)を適用した3件の試験(OECD TG 405等)において、刺激性なしと評価してしていることから、區(qū)分外とした。
呼吸器感作性
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分1Bとした。なお、用いる知見を精査し、分類結(jié)果を変更した(2022年度)。
【根拠データ】 (1)本物質(zhì)を98%以上含む製剤について、モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、GLP、局所投與:原液)において、惹起30、54h後の陽性率はそれぞれ60%(12/20例)、55%(11/20例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLP Report (2017)、SIDS (2010)、REACH CoRAP Justification doc.(2013))。 (2)RACは、(1)及び(3)~(5)の知見のうち、(3)~(5)の陰性知見は最適な用量設定がなされていないことに鑑み、區(qū)分1Bとした(ECHA RAC Opinion (2018))。
【參考データ等】 (3)本物質(zhì)を70~90%程度含む製剤について、モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、GLP、局所投與:50%溶液 (アセトン))において、惹起終了24、48時間後の陽性率はそれぞれ5%(1/20例)、0%(0/20例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017))。 (4)本物質(zhì)を98%以上含む製剤について、モルモット(n=9)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮內(nèi)投與:10%溶液 (コーン油))において、惹起終了24、48時間後の陽性率はともに0%(0/9例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017))。 (5)本物質(zhì)を98%程度含む製剤について、モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮內(nèi)投與:5%溶液 (アセトン))において、1回目の惹起終了24、48時間後の陽性率はそれぞれ5%(1/20例)、0%(0/20例)であり、2回目の惹起終了24、48時間後の陽性率はともに0%(0/10例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLP Report (2017)、SIDS (2010)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。 (6)EUではSkin Sens. 1Bに分類されている(CLP分類結(jié)果 (Accessed Oct. 2022))。
生殖細胞変異原性
分類ガイダンスの改訂により「區(qū)分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウス末梢血赤血球の小核試験で陰性(SIDS(2010))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性(厚労省既存化學物質(zhì)毒性データベース(Access on July 2013)、SIDS(2010))、哺乳類培養(yǎng)細胞の遺伝子突然変異試験(hgprt遺伝子座)でいずれも陰性(SIDS(2010))、哺乳類培養(yǎng)細胞の染色體異常試験で陽性である(厚労省既存化學物質(zhì)毒性データベース(Access on July 2013)、SIDS(2010))。これらのデータよりSIDS(2010)では本物質(zhì)は遺伝毒性がないと結(jié)論している。
発がん性
データ不足のため分類できない。
生殖毒性
データ不足のため分類できない。なお、厚労省既存化學物質(zhì)毒性データベース(Access on July 2013)において、反復投與毒性?生殖発生毒性併合試験のデータが得られ、1,000 mg/kg bw/day 群でのみ性周期の異常(交配前14日間の発情回數(shù)の低値、1,000 mg/kg bw/day 群:2.5±0.7、対照群:3.2±0.4)がみられたが交尾率、交尾所要日數(shù)に影響はみられておらず、生殖能、児にも影響はみられていない。また、1,000 mg/kg bw/day は親動物に死亡(雄で2/12例、雌で1/12例)及び體重の低値がみられる用量であったことから、この性周期の異常は一般毒性と関連したわずかな変動であり生殖毒性ではないと考えられた。しかし、同試験はスクリーニング試験であり、また、発生毒性に関する十分な情報がないことから分類できないとした。
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)
ラットの吸入ばく露(蒸気)でガイダンスの範囲內(nèi)の用量(11.9-32.5 mg/L)で活動低下、運動失調(diào)、腹臥位、振戦、反射障害がみられた(SIDS(2010))ため區(qū)分2(中樞神経系)とした。また、ラットの経口投與(970-31,040 mg/kg)において回復性の不活発、立毛、歩行障害などがみられ(SIDS(2010))、ウサギの経皮ばく露(1,940-7,760 mg/kg)において回復性の不活発、歩行障害、衰弱がみられた(SIDS(2010))。以上の結(jié)果から區(qū)分3(麻酔作用)とした。
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)
ラットに経口投與した反復投與毒性?生殖発生毒性併合試験において、區(qū)分2のガイダンス値の範囲內(nèi)の用量(62.5 mg/kg/day(90日換算値:29 mg/kg/day))で膀胱移行上皮の過形成が見られた(SIDS(2010)、厚労省既存化學物質(zhì)毒性データベース(Access on July 2013))との記述がある。したがって、區(qū)分2(膀胱)に分類した。なお、ラットに本物質(zhì)蒸気を14週間吸入ばく露した試験において、ガイダンス値範囲內(nèi)の用量では分類を支持する所見はないが、區(qū)分外の用量(2.4 mg/L/6hr/day)で腎臓(腎乳頭壊死、間質(zhì)の水腫、乳頭移行上皮の過形成)及び膀胱(膀胱炎)への影響が見られている(SIDS(2010))。
誤えん有害性*
データ不足のため分類できない。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。