急性毒性
経口
【分類根拠】 (1)~(3)より、區(qū)分に該當しない(國連分類基準の區(qū)分5)。
【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 401、GLP)(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022)) (2)ラットのLD50:2,392 mg/kg(SIAR (2006)) (3)ラット(雄)のLD50:2,960 mg/kg(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))
経皮
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分4とした。
【根拠データ】 (1)ウサギ(雄)のLD50:1,560 mg/kg(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))
【參考データ等】 (2)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402、GLP)(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))
吸入: ガス
【分類根拠】 GHSの定義における液體であり、區(qū)分に該當しない。
吸入: 蒸気
データ不足のため分類できない。
吸入: 粉じん及びミスト
データ不足のため分類できない。
皮膚腐食性及び皮膚刺激性
【分類根拠】 (1)~(3)より、區(qū)分に該當しない。
【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、72時間観察)において、1例でパッチ除去48及び72時間後に極めて軽度の紅斑がみられ、皮膚一次刺激指數(shù)(PDII)は0.2であった(紅斑?痂皮スコア:0/0.7/0、浮腫スコア:0/0/0)との報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (2)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(閉塞、4時間適用、7日間観察)において、4例で僅かな紅斑がみられたが、48時間後までに消失した。皮膚一次刺激指數(shù)(PDII)は0.23であったとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (3)ウサギ(n=4)を用いた皮膚刺激性試験(閉塞、24時間適用、72時間観察)において、全例で刺激性は認められず、皮膚一次刺激指數(shù)(PDII)は0.19であったとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性
【分類根拠】 (1)、(2)より、區(qū)分に該當しない。
【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP)において、全例で軽微な結膜刺激反応がみられたが、みられた影響は3日以內(nèi)に完全に回復したとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (2)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験において、3例の非洗眼群のうち全例で軽度の結膜発赤又は浮腫がみられたが、みられた影響は48時間以內(nèi)に回復した(角膜混濁スコア:0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0、結膜発赤スコア:0.7/0/0、結膜浮腫スコア:0.7/0.3/0)との報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
呼吸器感作性
データ不足のため分類できない。
皮膚感作性
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分に該當しない。
【根拠データ】 (1)モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、GLP、局所投與:原液)において、惹起終了24及び48時間後の陽性率はともに0%(0/20例)であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022 ))。
生殖細胞変異原性
【分類根拠】 In vivoのデータはないが、(1)~(3)より、in vitroの標準的な3つの試験ですべて陰性であることから、區(qū)分に該當しないとした。
【根拠データ】 (1)細菌を用いた復帰突然変異試験として、ガイドライン準拠試験(OECD TG471、GLP)を含めて3試験で代謝活性化の有無に関わらず陰性の報告がある(EU CLP CLH (2017)、SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。 (2)チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)を用いた染色體異常試験(OECD TG473、GLP)では、代謝活性化の有無に関わらず陰性であった(EU CLP CLH (2017)、SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。 (3)マウスリンパ腫L5178Y細胞株を用いた遺伝子突然変異試験(OECD TG476、GLP)では、代謝活性化の有無に関わらず陰性であった(EU CLP CLH (2017)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。
発がん性
データ不足のため分類できない。
生殖毒性
【分類根拠】 (1)より、親動物に軽微な一般毒性がみられる用量で、明瞭な生殖及び性機能への有害影響と出生児への発生?発達影響(出生児數(shù)減少、生後生存率低下等)がみられ、(2)、(3)より、本物質の加水分解生成物である2-メトキシエタノールの本項が區(qū)分1Bであることから、區(qū)分1Bとした。
【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投與による反復投與?生殖発生毒性併合試験(OECD TG422、GLP、25~250 mg/kg/day)において、親動物に脾臓への僅かな一般毒性影響がみられる中用量(75 mg/kg/day)で、生殖?性機能への影響として、妊娠期間延長、著床部位數(shù)減少、前立腺の分泌減少?萎縮及び重量減少が、発生影響として出生児數(shù)/同腹児數(shù)の減少、生後生存率の低下、死亡児數(shù)等の増加がみられたとの報告がある。親動物に明瞭な一般毒性(血液?リンパ球への影響、體重増加抑制)がみられた高用量(250 mg/kg/day)で、受胎率低下、全胚吸収雌の増加、精巣毒性がみられ、母體1例のみが分娩したが死産児であったとの報告がある(SIAR (2006)、EU CLP CLH (2018))。 (2)本物質は生理的pH條件下で2-メトキシエタノール(CAS番號 109-86-4)とビニルシラントリオールに速やかに加水分解され、in vivoでも哺乳動物の特に胃內(nèi)の酸性條件下において、この加水分解が起こると考えられるとの報告がある(EU CLP CLH (2018))。 (3)2-メトキシエタノール(CAS番號 109-86-4)の本項は區(qū)分1Bである(政府GHS分類結果(2014))。
【參考データ等】 (4)EUではRepr. 1Bに分類されている(CLP分類結果(Accessed Sep. 2022))。
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分3(麻酔作用)とした。
【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回経口投與試験において、投與後6時間以內(nèi)に立毛及び嗜眠がみられ、その後流涎、発汗、利尿、下痢、鼻口周囲の血液様汚染もみられた。死亡例は1.6 mL/kg(1,632 mg/kg、區(qū)分2の範囲)以上でみられたとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
【參考データ等】 (2)ラットを用いた単回経口投與試験において、2,000 mg/kg(區(qū)分2の範囲)で雌雄各1例が死亡し、多くの動物に分泌物/排泄物による変色部位、およそ1/3例に排泄異常、活動性低下、振戦がみられたとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (3)ラットを用いた単回経口投與試験において、死亡例の剖検で肺、肝臓、腎臓などに非特異的所見がみられ、全例死亡した3,980 mg/kg(區(qū)分に該當しない範囲)では強直性痙攣が観察されたとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (4)ラットを用いた単回経皮投與試験において、2,000 mg/kg(區(qū)分2の範囲)で死亡例も癥狀もみられなかったとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。 (5)ウサギを用いた単回経皮投與試験において、被覆部皮膚に壊死がみられ、死亡例の剖検で肺の出血、肝臓のうっ血、腎臓表面の窪みがみられた。死亡例は1.26 mL/kg(1,285 mg/kg、區(qū)分2の範囲)で1/4例、2.52 mL/kg(2,570 mg/kg、區(qū)分に該當しない範囲)で4/4例みられたとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)
【分類根拠】 (1)より、區(qū)分2(造血系、免疫系、生殖器(男性)) とした。
【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投與による反復投與毒性/生殖発生毒性スクリーニング併合試験(OECD TG 422、GLP)において、雄の75及び250 mg/kg/day(90日換算値:23及び78 mg/kg/day、區(qū)分2の範囲)で造血系影響(骨髄の細胞數(shù)減少、赤血球數(shù)?ヘモグロビン?ヘマトクリット?好塩基球數(shù)?好酸球數(shù)の減少等)、免疫系影響(胸腺矮小、腸間膜/下顎リンパ節(jié)におけるリンパ球枯渇)、雄性生殖器影響(精巣?精巣上體の矮小、精細管変性、精子形成能の低下、前立腺の萎縮?分泌低下等)がみられたとの報告がある(SIAR (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
誤えん有害性*
データ不足のため分類できない。
* JIS Z7252の改訂により吸引性呼吸器有害性から項目名が変更となった。